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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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続 金曜の夜、人間は二つに分かれる

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 夕方5時、当直スタッフが集合したが、いつものように、皆、疲れた顔をしている。
6時すぎ、最後の「検食」だ。
今日のメニューは、「ハンバーグクリームソ」と書いてあった。

〈なんだろう? 新しい料理か?〉と思ったが、
「ハンバーグクリームソース」の印刷が途中で切れていたのだ。紛らわしい表記は避けてほしい。
ハンバーグをクリームソースで食べるのは、はじめてだ。
私が今日で最後だということを知って、係が気をきかせたのかもしれない。温かい心づかいがうれしかった。

 しかし私の好きなのは、大根おろしとポン酢の和風ソースである。
もう少し早めにわかっていれば手の打ちようもあったのだが、心残りだった。