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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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続 金曜の夜、人間は二つに分かれる

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 収入が少ない。支出は普通。収支がマイナスで、前年度比も下がっている。なんとかしろ、というわけだ。
私の科が低収入なのは、私が低収入なのとは特に関係ない。
それにはポリシー(フィロソフィと言ってもいい)があって、
不必要な検査はしない、必要以上に高価な薬は使わないなど、エコな医療を心がけているためだ。

 私の科の医者は皆カンが鋭い。
難しくない病気なら、ほとんどカンでわかるし、難しい病気は他の専門医にまわす。
不要な血液検査をダラダラやるようなことはしないのだ。
『鬼平』の長谷川平蔵ほどではないが、皆「勘ばたらき」がいいのだろう。
そもそも、○○内科とは、どんな病気でも相手にする「なんでも内科」(「総合診療部」などともいう)のことである。
診療が終わると、患者さんは皆、
「なんでもないか」と安心して、帰宅する。