狛犬
この狛犬たちは昔は生きていて、動き回っていました。
ところが、ある日のこと。
この二頭の勤務態度に対して、神様が警告しました。
「おまえたちは延々と同じ無駄口がうるさい。今度同じ無駄口を言ったら、お尻を叩くぞ」
……ところが、二頭の口癖になっているのでしょうか。何度お尻を叩かれても、態度が改まりません。
呆れた神様は、強めの警告をしました。
「今度同じ無駄口を言いかけたら、その瞬間石にするぞ!」
こうして狛犬たちは、
「ぅんまいお茶飲みたい」
「アールグレイに限るよ、僕はお茶に詳しいんだ」
と言いかけた状態で固まったとのことです。
(了)