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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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故郷へ帰った (一)

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 日曜日の午前中は、平日にくらべると、静かでのんびりした趣がある。
しかし油断は禁物だ。
数百人の患者さんが入院しているから、一人ぐらいは変わった人もいるだろう。
職員の手薄な日曜日を狙って、脱走を企てる人もいるかもしれない。

 救急外来の前を通ると、日曜日なのに人があふれていた。
私が今日当直だという事を知っているのだろうか。
日曜日もキビキビ立ち働く私に声援を送りたいのかもしれない。

 十時ごろ、看護師長と病棟を巡回した。
巡回の途中で看護師長のPHSが鳴った。
患者さんが亡くなったため、霊安室にお焼香に行くのだ。
病院では人が亡くなるのは日常的な出来事である。
私も香典を持ってお参りに行きたいところだったが、今日の日当がなくなるので止めた。