小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

金曜の夜、人間は二つに分かれる

INDEX|47ページ/152ページ|

次のページ前のページ
 

話のわかるクレーマーでよかった



 二回目の「夜間院長」がまわってきた。
今日は何となく胸騒ぎがする。

 夜の8時半ごろだった。
救急外来のナース、Мさんから私のPHSに連絡がはいった。
「先生、今、外来に電話がきてるんですけど、出てくれませんか?
とっても態度の悪い人で、私の手に負えません。この電話とってくれませんか」という。

 〈そんなこと、『夜間院長』の仕事じゃないだろう。お前が自分で片付けろ!〉と怒鳴りつけたかった。
が、人格者の私(弱気な私)は、「そうか。しようがないネ」と言って電話をとった。

 相手は男だった。いきなり、こう言った。
「あんた、名前なんてエの?」
電話に出る前からドキドキしていた私は、
「ハ、ハイ。ヤブタです。」と答えた。
「そうか。あんたは素直に名前いってくれたネ。ヨシヨシ、これから行くから待ってろ。言いたいこといっぱいあるから、たっぷり時間とって待ってろ」
と電話は切れた。