小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

あの日、あの夏、あの子に向けて

INDEX|10ページ/10ページ|

前のページ
 


ツバサ『唯一、お祭りに行かなかったあの日。あの夏、俺はこれから先、ずっと、アオイを守って行く。そう決めた、決めたはずだったのに……来年の夏、この場所にアオイはいない』

アオイ「ツバサ! 次が最後だって!! すーっごく、大きいのがあがるんだって!!!」

ツバサ『花火の音すらかき消す、アオイの元気な声で現実へと引き戻される』

アオイ「……ねぇ、ツバサ……」
ツバサ「なんだ?」
アオイ「来年も、二人でここに来たかったね」
ツバサ「っつ!!」

ツバサ『そう言って笑うアオイの笑顔がどこか寂しそうで、思わずアオイを抱きしめる』

アオイ「えっ!? つっ、ツバサ?」

ツバサ『......伝えるなら、きっと、これが最後のチャンスだ。アオイの顔が見えるように、抱きしめていた体を少しだけ離す』

ツバサ「アオイ! 俺!! お前のことがーー!!!」
 
 できる限り、ふたり同じ被せる感じで(難しいとは思いますが、理想は息合わせて同時ぐらい)

ツバサ『その時、一際大きな華が夜空に咲いた』
アオイ『その時、一際大きな華が夜空に咲いた』

 ふたり声が被さる感じ(可能であれば、同時)


ツバサ『そして、あの日、あの夏、アオイに向けて放とうとした俺の打ち上げ花火は、アオイの柔らかい唇で塞がれ不発に終わった』