通勤電車に詩人がいる
「日曜院長」になった
こんどは「日曜院長」になった。それほどおめでたい話ではない。
「夜間院長」のところで書いたが、それと同じようなことを、日曜日の昼間つとめるのが、「日曜院長」である。
つまり、日曜日の「病院管理責任者」である。
もともと私は、何かを管理したり、責任をとったりするのは得意ではない。
病院の管理など、自分自身も管理できない私には、無理な注文だ。
しかし、順番なのですっぽかすわけにいかないのはつらいところだ。
朝9時から夕方5時までの勤務だ。
前回ウィークデーに当直した時は、わりに話のわかるクレーマーが来てくれて助かったが、いつも話のわかる相手とは限らない。
私は引継ぎの時間より一時間も早く病院に到着して、すでに張り詰めた気持で自室で待機した。
しかし、寝不足だったせいか、張りつめた気持のまま、ソファで居眠りした。
最初の「夜間院長」では、張り切りすぎたせいか、朝起きた時ラジオ体操をして、当直室の壁に頭をぶつけたが、今回はその失敗は繰り返すことはない。
今朝、家で、ラジオ体操を終えてきたからだ。同じ過ちは繰り返さないのが私の長所だ。
作品名:通勤電車に詩人がいる 作家名:ヤブ田玄白