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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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通勤電車に詩人がいる

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 小学校のころ、担任の先生は、
「困った時はお互いに助け合いましょう」と言った。
私たちは何でも助け合ったものだ。
お昼の給食で、「脱脂粉乳」のミルクが飲めないクラスメートの分も飲んでやった。
〈小学生に出来ることが、どうしてH先生には出来ないのだろうか?〉

 しかし数日後、ようやく私は納得した。
〈「困った時、お互いに助け合う」ことはとても大切なことだ。しかし、
「お互いに困っている時は、助け合うのは難しい」のだろう」〉
あまり釈然としなかったが、諦めることにした。