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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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通勤電車に詩人がいる

INDEX|120ページ/149ページ|

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 部長は最後に
「これでもし、また痛むようなら、神経抜きますから」と言った。よほど抜きたいらしい。
私は恐る恐る、
「先生。もし、今後痛みがないようでしたら、治療は終わりと考えてよろしいでしょうか?」と聞いた。
部長は何か言いたそうな感じだったが、「そうですね」と私を解放してくれた。

 自動精算機での支払い金額は一七〇円だった。
今までで一番安い。
部長と女医さん二人がかりで、何かを詰めてくれた割には安過ぎる。
〈何を詰めたのだろう?〉