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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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通勤電車に詩人がいる

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大学医局の同窓会に出た



 しばらくぶりで大学医局の同窓会に出席した。
土曜の夜、場末のホテルだった(幹事がケチなせいだろう)。
でも、写真付きで会費一万円だから、仕方ないかもしれない。
この会にはしばらく出てなかった。
偉い先生が多いからだ。
出席しても落ち着かないし、いい思いをしたことがない。十年ぶりぐらいだろう。

 出席者は四〇人ぐらいで、会場はわりにせまかった。
丸テーブルが五-六卓あって、料理は壁側に並べられていた。ビュッフェスタイルである。
だいたい、卒業年次ごとに固まって座った。
私はふだん出る会では、たいてい最年長のほうだが、ここでは違う。
ちょうど真ん中へんだった。
異常に年寄が多い会なのだ。会場が加齢臭で一杯になるのではないかと警戒した。