「検食院長」なのか
電話で病状を説明すると、すぐに、
「先生には失礼かもしれませんが、『変形性膝関節症』(年とると誰でもなる膝関節の老化)に間違いないと思います」と診断した。
私は大変不満だったので、精密検査を要求した。
膝のレントゲンを撮ってもらった。
仰向けで一枚撮ったあと、右を下にして横になり、右足を軽く曲げて、その上に左足を交差するという、不自然な格好で、もう一枚撮った。
終わった時、自分の足だったが、どっちが右か左か分からなくなった。
レントゲン検査の結果、膝の骨と関節に異常はなかった。
この時点で、『変形性膝関節症』(老化現象)の可能性はほとんどなくなった。
しかし専門医は、「老化現象を疑って申しわけありませんでした」と謝罪しなかった。
謝罪するかわりに
「膝に無理な力がかかったため、滑膜が刺激されて液がたまったのでしょう。しばらく経過をみます」と弁解した。
言い訳も専門的だった。