2002年4月、学校の週休2日やデジタル放送が話題に
学校が週休2日制になり、デジタル放送やNHK受信料も話題になりました。
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◆4月12日/昔の気象は記録があるのか…
この冬は暖かくて、桜も狂ったようですが「100年ぶりの暖冬」とか「××年ぶりの冷夏」とか呼ばれることは多いものです。
気候の変化の周期は大体80年前後と言われますが、日本で気象観測が本格的になったのが明治8年から。
もう130年ほど経過しているのですが、江戸時代以前はどうやって調べたのでしょうか?…それは、平安時代や鎌倉時代、室町時代の頃までは、公家や親王などの日記に記されている天候の様子をまとめて、統計を取って推測する方法が取られているとのこと。
藤原定家の「明月記」には、鎌倉初期の天災地変に悩まされたことが書いてあり、気象学者にとっては興味深い事項だそうです。
江戸時代以降になると、記録そのものがしっかりして来て、現代の気象学にも通用するような記録も多いらしく、日光・東照宮にある「御番所日記」は、184年間にわたる毎日の天候に関するメモがあるようです。
今年の夏は、あのエルニーニョの発生が確実視されており、冷夏や大雨などの局地的な被害が予想されます。
ペルー沖の太平洋赤道直下付近の海面温度が非常に高くなり、インドネシアやフィリピンあたりで異常が起きる割合が高く、その反動が日本にもやってくる……という構図ですが、過去において数年おきに発生しています。
太陽黒点の活発化周期と大体一致しているのでしょうね。
まあ、地球も生き物だから、多少は暴れても仕方がありませんが、その暴れ具合を少しは考えて貰いたいもの。いくら人間が科学の力を持っているとは言え、台風や火山の噴火などには殆ど抵抗できないのだから。
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◆4月22日/学校の週休2日制
今年度、4月から公立校の週休2日制が全国一斉にスタートしました。当事者たる児童・生徒諸君はどのように思っているのか、子供たちの意見が見えないままに始まった感が強いですね。
国は果たして本当に子供たちに「ゆとりの時間」を持たせ「個性を活かす教育」を真剣に考えているのか全く疑わしい。勿論、子供たちが自主的にその時間を有意義にしようと考えて行動するなら何も問題はないのですが、これ幸いとゲームに興じたりしたら日本の未来はまさに真っ暗でしょう。
戦後教育(特に経済発展以降の時期)の失敗を何の反省もなく、またマスメディアの退廃によるTVなどの下等な放送の影響などを放置して、単に教員などの勤務時間短縮のために実施したと思われても仕方がない週休2日制かも知れません。
中学校においての部活動、小学校においての社会体育(地域のスポーツクラブやボーイ・ガールスカウトなどの社会的活動)で活躍している子供たちは、土曜日や、時には日曜日などもその目的のために頑張っていると思うし、感心するほどです。それに比べて、問題はそのような活動を何もやっていない子供たちです。
いったいどのくらいの割合で、何もやらずに帰宅する子供がいるのでしょう。(塾に行くことは含めない。)大雑把に考えれば、50%くらいでしょうか?
何と言っても全部の土曜日が休みなので、年間で合計150日くらいが休みになる。そのことについての対応は、やはり親(家庭)の責任において対処して行かなければならないと思われます。
学校や行政の教育委員会などに任せたら駄目になる可能性が高い。サラリーマン化した教員は、役場の事務などの閑職とは違い、多種にわたる仕事があるのは分かりますが、昔の熱血教師のイメージとは程遠いようです。
PTAはそれこそ「PとT」なのに、学校行事の半分くらいは知らんふりのようにも見えます。金八先生とは行かなくても、これぞ学校の先生だ…といった教師はどれ位いるのでしょうか。(尤も、我々が古いとも言えるのかも知れませんが…)
そして週休2日制は公立学校のことなので、私立学校との差が一気に開きかねない恐れは十分にあります。特に公立が多い田舎と、すでに私立が主流になっている都会とでは、これまで以上の学力差が出てくるでしょう。
加えて運動面でも指導の仕方などで都会地が優位に立つ可能性も更に大きくなり、田舎育ちの子供たちは「井の中の蛙」として育って行くのではないでしょか。
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◆4月25日/ネット接続料とNHK受信料
この頃の電話料の支払い方は、NTT以外の通信会社が入り乱れて、何だか複雑になって来ています。もともと外国に比べて電話料が高い…とのイメージがあり、競合によって安くなるのは結構なことです。
ところで、インターネット接続料もNTTのフレッツサービスが出てきて、随分と気軽に楽しめるようになりました。アッという間にADSLも普及してきて、光ファイバーケーブルまでのつなぎとは言え、接続料も結構安い。
有線放送ケーブルで接続しているユーザーは電話料が不要で、インターネットを安心して利用されている事でしょう。後は、光ファイバーがどのくらいの接続料で設定されるか…になってきました。
今までの電波(TV・ラジオなど)も、段々とデジタルに移行してきて、地方の民間TV放送局もデジタル仕様の設備が不可欠になるのも近い。
しかし何十億円という投資が負担になる地方局が大半でしょう。コマーシャルの量が減ってきている中での支出は大変です。多少の業界再編は仕方ないところかも知れません。
そんな中、最近はNHKの受信料の支払いについての話題があまり聞こえてきません。受信料を払わないとどうなるか…などの話も、インターネットの整備が進んでいる分、興味が薄らいできたのかも知れません。
「放送法」と言うのがあって、TV放送を受信できる家庭は「日本放送協会と契約をしなければならない。」となっているのです。
しかし、もし不払いであっても罰則規定が曖昧で、今でも30軒に1軒の割合(3.3%)で滞納があるということ。払っている方が損している感じもしますが…。
ところで、家電ショップなどでは何台ものTVをつけっぱなしで放映していますが、あんなにたくさんのTVの受信料はどうなっているんでしょう。少し調べてみると、契約は1世帯に1契約。あのたくさんのTVがある量販店も受信料は1台分らしい。
尤も、流通過程での営業用としてお客さんが増えるのだから、NHKとしては逆にサービスで、それこそ無料でも良いのでは。
もちろん一般家庭でも2~3台は当たり前の時代。受信料は1台分でも、そこら辺は納得するところですかね。
ところで、日本がインターネット先進国に追いつくのは、光ファイバーケーブルのインフラ早期整備は勿論ですが、その利用料金がADSL並になる時まで無理ではないでしょうか。プロバイダ料金が5千円を超えてまでの契約はしたくないですよ。
作品名:2002年4月、学校の週休2日やデジタル放送が話題に 作家名:上野倫五