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ヤブ田玄白
ヤブ田玄白
novelistID. 32390
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女の歯医者さんだった

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猫との関係



 病院の敷地に何匹か猫がいる。
野良猫に違いないが、みな健康そうだ。誰かが餌をやっているのだろう。
野良猫は黒や白やトラなどだ。
野良猫に会うたび、家の猫を思い出す。
〈今ごろどうしているだろう。元気でいるだろうか。〉

 家の猫も、もとは野良猫だ。
自転車にひかれて、後肢を骨折している。
中にピンが入っているので、循環障害を起こしているのだろう。その脚は異常に細い。
階段を下りる時は、悪い脚をかばって、三本脚で滑走している。
来た当初は表情が暗かったが、徐々に明るくなり、今では私を励ますようになった。