小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
桐生甘太郎
桐生甘太郎
novelistID. 68250
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

続・嘘つきな僕ら

INDEX|43ページ/43ページ|

前のページ
 




「ただいま〜」

「おう、おかえり。なんだよ、飲んできたのか?」

僕は家に帰って、仕事鞄をソファの脇に立て掛けたら、雄一にキスをする。

彼はいつも通りに食事が終わっていて、お風呂に入って着替えてくるのを待っている。

布団に入る前に、僕達は短い話をしたり、お菓子の取り合いをしたりする。そうして今日も笑い合う。

それがちっとも当たり前なんかではない事を、それでもきっと崩れないだろう事を、僕達は知っている。

「おやすみ」

「ん、おやすみ」

彼が僕にキスをくれる。少し強く押し当てられる唇に、彼を感じられる。酔いしれていても、もう不安にはならない。


温かい水の底に、淡い光が降る景色が目の裏に浮かんだ。揺れる水面に揉まれた光はきらきらと輝いていて、楽しげに僕達を覗き込んでいる。柔らかい砂のベッドに身を横たえて、くたびれた体を休ませながら、僕達は眠っていた。




End.
作品名:続・嘘つきな僕ら 作家名:桐生甘太郎