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2001年4月、インターネットが急速に普及し始めた頃

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《2001年4月》
ネットがそろそろ一般的になる頃

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◆4月3日/床屋さんの看板

先月、サガテレビで放送される「国民健康保険」のTV・CMに床屋さんの役で少しだけ出演しましたが、お馴染みのあの床屋さんのグルグル回っている看板は何を表しているのでしょうか。

その昔、床屋は外科医の先駆者でもあり、赤は動脈、青は静脈、白は包帯…と言う事です。中世ヨーロッパでは、一定量の血液を抜く事が「瀉血(しゃけつ)」と呼ばれる健康法の一つであったと言われます。

体の数カ所に傷をつけて、吸い玉という空気圧で血を吸い出す器具で「悪い血」を体外に出したのです。いかにも痛そうな健康法ですが、当時は病気が良くなると信じてやったのでしょう。

そして主に浴場で行われていました。それを行ったのが散髪をしたり客のひげをそったりした床屋だったのです。彼らは血についての知識を次第に身に付け、やがて外科医の先駆者になっていったのです。

血抜きの際に患者を棒につかまらせ、いつも棒と包帯を用意しました。包帯を使わない時は戸口に立てかけていたのがあの看板の始まりです。

そう言えば、日本でも「血の道」と言われ、血液の循環が体に与える影響は大きいようです。脳梗塞や脳血栓、クモ膜下など脳の血管に関する病気や、心臓に負担を掛ける心筋梗塞や心不全などの疾患はほとんどがコレステロール等による血管の異常性から来ていると言われます。

そのような色々な生活習慣病はもとより、肩こり・腰痛にも関係しているそうで油断がならないものと言えます。血液の流れを良くしましょう。

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◆4月6日/最近の若い者は…とは言えないかも

この数年、特に民放TV番組の中で「バラエティー」と呼ばれる番組の中には、まったく見聞するに堪えないモノがあります。教養的に欠如していると言うより、制作者のセンスが疑われる内容と言えます。

昨今の日本を象徴しているのか、その下品さ、低俗さにはついていけないのが多い。まさにオーバーに言えば日本文化の恥であると言えるでしょう。

それらを観ている若い人がどの位いて、どの位の年齢層なのか不明ですが、彼らに与えているその影響は如何ばかりか…と心配しない方がおかしい。しかもその番組の提供会社がある程度の名のあるメーカーだったりすると、そこの商品の不買運動でもしてみようと思ったりするのです。

勿論、反対に相当数の番組は有益で、感動的で、知識欲をある程度満たしてくれます。ニュース、ドキュメント、歴史的映像、スポーツ、映画鑑賞…等々、今やTVはなくてはならないのは確かで、老若男女すべての人が平等に見られる媒体です。それ故に影響力も大きく、その内容には注意が必要と言えます。

さて「最近の若いもんは…」とは今の私達が若い人に言っているように、我々も往時の壮年諸兄に言われていました。勿論、戦前だってあっただろうし、江戸時代もあったはず。更にはプラトンの記述にも「この頃の若い人は…」とあったとか無かったとか――。

いつの時代にも、人生をある程度経験した人と、これから経験しようとする人のギャップはありそうです。
そしてよく考えれば、あのくだらないTV番組も我々の年齢(40〜50代)が作っているのもあるに違いない、少なくとも何かには関与しているでしょう。

そう考えれば責任の一端、いや提供会社まで考えれば責任の大部分は我々にあるんじゃないか…と思えてきます。

戦後復興と高度成長期の只中に青春時代、青年時代をすごした我々団塊の世代は善しにつけ悪しきにつけ、その人数の多さで日本国の運営に影響を与えていると言えるでしょう。

最近、回りの友人諸氏のご両親などの葬儀に参列する機会が増えてきました。ある意味で、そろそろ次世代へバトンを渡す頃合いになって来ていると言う認識が必要です。何せPCなどの「時代の先端物」について行くのが大変なのだから。

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◆4月12日/細菌の逆襲

何事においても行き過ぎはあまり良くありません。適度な状態を「中庸」とか「中道」とか言うのですが、簡単なようで意外と難しい。
例え話で、ある人が朝鮮人参は万能と信じて、やたらと飲み過ぎたために死に至ったと言う嘘のような話もあるようです。バランスの良い食事があってこそ役に立つものでしょう。

「清潔」にも同じようなことが言えます。勿論、不潔より清潔な方が良いに決まっていますが、行き過ぎてしまえば心配になってきます。

私の子供時代(昭和30年代)には、おしくらまんじゅうとか馬乗りなどで遊び、相撲もよくとっていました。人間同士が体を触れ合って遊んだものです。

それに比べてこの頃の子供達はゲーム主体の遊びをやり、自動販売機で物を買い、人工の声で案内される。人間対人間の体の触れ合いが希薄になって、この頃の人間はお互いに一定の距離を置いて暮らそうとしているのではないでしょうか。

人間は必ずしも清潔とばかりは言えません。目やに・鼻くそ・耳垢・フケ…汗や臭いもある。しかしそんなことが自然なのです。

TVコマーシャルによく出てくるサラサラ髪とかスベスベお肌とか、なかなか魅力的で、特に若い女性に支持されているようですが、あまりに作り変えるとしっぺ返しを喰らいます。

太古の昔のまた昔、地球創生期から長い時間を掛けて出現した最初の生物?は細菌だったと言われ、あらゆる所に存在している人の目に見えない細菌は、発見された100年程前から薬品と言う武器で人間の攻撃を受け始めました。

確かにコレラ、チフス、結核など「人間にとって」悪役に違いありません。食中毒など日常生活にも影響を与えるものも多い。それらに対して人間はいろいろな薬を利用して排除しようとしています。

しかし地球の先住民である彼らも黙ってはいない。次々と新顔を出して対抗してきます。一筋縄では行かないしたたかさです。いつになったら衰えるのか分からない逆襲に転じてくるのです。

この頃は人間の体内菌が話題です。「人間にとって」善玉菌のビフィズス菌、コッカス菌など結構な人気ですが、「人間にとって」の悪玉菌があってこそバランスが取れています。

人間の皮膚も化学薬品製の石鹸で洗いすぎると、確かに表面の菌は殺菌されているかも知れませんが、回りの菌に対しての抵抗力が落ちて、子供のアトピーや湿疹などの原因は案外「きれい好き」のお母さんのせいかも知れないのです。

ところで、細菌とウイルスの違いがよく分からないのは自分だけではないでしょう。風邪とかインフルエンザとかはウイルスで、細菌とは異なるようです。
一言でいうと、細菌は単細胞であっても自分で増殖出来るが、ウイルスは細胞さえ無く、他の生物に寄生して生きる…らしいのですが、やはり我々にとって区別は難しいですね。

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◆4月13日/「しゃり」 と 「おみおつけ」