『アバウト・シュミット』を観た
医者が悪役になった映画として一番有名なのは、山崎豊子原作で田宮二郎主演の『白い巨塔』だ。
だいぶ昔になるが、テレビドラマのリメイクで再びヒットした。
田宮二郎の映画が上映された昭和四〇年頃から、世間では、医者は悪者という評判が徐々に広まってきた。よけいな映画を作ったものだ。
医学界の悪徳、腐敗を世に知らせることになった。
患者さんは病院に来る前から、医者は悪い人間だと決めつけるようになった。私以外の医者には当てはまることが多いが、私は大変迷惑している。
今までは、医者がヒーローだったり、悪役だった映画が多かったが、これから私が作るとしたら、『医者はつらいよ』や『医者バカ日誌』などのシリーズものだ。
医者の日常をリアルに描いて、表面は笑いのオブラートで包んでいるが、実は、主人公の医者を虐げてきた悪人たちに復讐するというサスペンスである。
これはおそらく、『ジェネラル・ルージュの凱旋』や、テレビドラマの『ブラックジャックによろしく』『ドクターX~外科医』をしのぐ大ヒットになると思うが、誰か制作費を提供してくれる人はいないだろうか。
作品名:『アバウト・シュミット』を観た 作家名:ヤブ田玄白