タンポポ
君は、僕とは違って、愛をちゃんともらって育った普通の子だから。僕にとっても、君にとっても、タンポポはお誂え向きの花だと思う。
恐らく君にとっての愛は、タンポポのようなもので、当たり前にそこにあって、雑草の中に紛れ込んでいても、君は殊更に目にも留めないと思う。前に、僕にそう言ってきたよね。
僕にとっての愛は、タンポポのようなもので、雑草の中、凛として、黄色の花弁を咲かす、特別で、綺麗な花だと思っている。バラのような愛を掴まされ続けてきたから。
毎月、タンポポを送ろうと思う。
君は、タンポポを見て、僕の事を思い出してほしい。君の当たり前になりたいから。
僕は、タンポポを見て、君を思い出す。君が特別だから。