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再見 五 おまけの詰め合わせ〜

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その一『頑張れ黎綱!!』



 長蘇は、三日、馬車の中で養生をして、その後、琅琊閣に戻った。
 二日目には、養生している長蘇の元に、飛流がやってきた。
 長蘇の帰りを待ちわびた飛流が、琅琊閣から一人で下りて、馬車で休む長蘇を探し出したのだ。
 ペらりと、馬車の口の幕を捲る飛流に、驚いたのは藺晨だった。
「ひ、、飛流!!。」

『おいで。』
 長蘇は手で飛流を招くと、中に入るなり、飛流は長蘇に抱きついた
『心配させたか?。ほら、大丈夫だ。』
 ぽんぽんと、飛流の背中を優しく叩いた。
 飛流はぎゅっと長蘇を抱き付き、暫く離れなかった。
「心配したのか?、飛流?。ほら、蘇哥哥は大丈夫だ。少しばかり、疲れただけだ。」
 藺晨は言いながら、飛流の鼻を摘もうとしたが、飛流は長蘇に抱き付いたまま、ぷいとそっぽを向いた。
「か─────っ、、。」
『あはははは、、、。』
 笑いながら、飛流の頭をを撫ぜた。

 飛流に文を持たせて、黎綱に渡すように指示した。
 黎綱に、明日の昼に、琅琊閣の厩まで来るよう、手紙に書いた。
 長蘇は、大分回復したが、上りの山道を藺晨だけでは、心許無い。長蘇の着替えも頼んでおいた。

「大丈夫だったか?、飛流に頼んでも、、、。」
『あははは、、、どうかな。ふふふ。』
「黎綱と飛流も、そう仲が良い訳じゃない。黎綱が来なかったら、頑張って山道を登れよ。」
『分かっているさ。休み休みならば、大丈夫だろ。』
「、、、、、、。
 オイ、自分の体を過信するなよ。お前、、、思ったより、、ング、、。」
 長蘇の指が藺晨の唇を塞ぎ、続きの言葉を遮られた。
『何とかなる。心配するな。』
 長蘇はそう言って、笑った。
《脳天気め!、こいつ、自分の体を何処まで分かっていると?。ふらついて一人では立てないし、私の手を握り返す力だって弱々しい。今日明日に回復する症状ではないのだ。
、、空元気というやつか?。
 だが、微笑みを浮かべる長蘇を見ていると、ただ心配している自分が馬鹿馬鹿しくなる。
 痛いなら痛いと、苦しいなら苦しいと言えば良いのに、、》



 さて、日は変わり。

 琅琊閣の厩まで、漸く戻った。
 馬車の外で辺りを見回す藺晨。
 予定通りならば、黎綱が待っているはずだが、何処にも姿は見当たらない。
「やはり黎綱は居ないぞ。飛流に使いは無理だったか。」
 藺晨はそう言いながら、馬車の幕を捲り、中に入る。
「うぉっっ!!、飛流!!。いつの間に、、。」
『お前が外に出ると、直ぐに入って来た。ふふふ。』
 飛流は長蘇の隣に、ちゃっかり座っていた。長蘇に頭を撫でられ、飛流は嬉しそうだ。
「全く、、。飛流、ちゃんと黎綱に、文を渡したのだろうな!。何故来ぬのだ。」
「渡した!!。」
そう言うと、ぷいと外に出てしまった。
「仕方がない、長蘇、私の衣でも被って行け。
 、、、、私のも、色々あって、少々汚れてるが、、、。」

「、、ソ──シュ───、、、。」
 遠くから黎綱の声がする。
 藺晨は馬車を降りた。
「なんだ!!、遅いぞ黎綱!!。」
 黎綱が、山道を転がるように、駆け下りてくる。
 程なくして黎綱が、馬車の元に着いた。
 黎綱は大汗をかいて、息も切れ切れだ。
「あはははは、、長蘇、飛流はちゃんと、お使いが出来たようだぞ。」
「は?、飛流??、、ハァッハァッ、、、。
 綺麗に掃除した床を見たら、紙屑が落ちていて、何かと思って開いて見たら、若閣主からの文ではないですか。、、ハァッハァッ、、。読めば昼に宗主がこちらに着くと。もう急いで来ましたよ、、。ハァッハァッハァッ、、。」
 息も切れ切れに話す黎綱。どれだけ急いで、山道を下りて来たかが伺えた。
「か───、、飛流。お使い失敗だな。
 あはははは、、黎綱、長蘇を着替えさせてくれ。」
「はい、、、、ハァッハァッ、、。」
 息が整わぬが、背中の笠と包みを下ろし、馬車の中に入って行こうとした。
「オイ、私の衣を寄越してくれ。私も着替えておく。」
「はい??、若閣主の着替え??、宗主のしかありませんよ。、、ハァッハァッ、、。」
「何っ??、、私のが無いだと??。黎綱!、何故、私の着替えを持って来ぬのだ!!。」
「、、ハァッ、ハァッ、、何を仰って、、?、。何故私が若閣主の着替えを、持って来なければならぬので?。私は宗主の配下ですよ。」
 そう言うと、黎綱は馬車の中に消えていった。
「か────────っ!、モッサリの黎綱め、気が利かぬ!。」
 だが、無いものは仕方が無かった。

 長蘇の支度が整い、笠を被り、黎綱に支えられて出てきた長蘇の姿は艶やかで、弱った為か、非の打ち所無き『か弱き女子』だった。
 藺晨が手を取り、道を一歩一歩上っていく。
 一刻程、登った頃だろうか、漸く不貞腐れていた飛流が合流した。
「黎綱、ご苦労だったな。一人でゆっくり上がって来い。
 ────飛流、行くぞ。」
 藺晨と飛流は、長蘇を挟んで立ち、軽功を使って飛んで行ってしまった。

「若閣主〜!!、それは無いですよ〜。


 迎えに来て────っ、
 若閣主─────っ、飛流────っ。」




「ヤダ────。」
「ズウズウシイゾ────ッ。」




「、、、、、、、チッ、、ダヨナ、、。」

 黎綱はぶつぶつ言いながら、一人、琅琊閣への山道を一歩一歩、上がって行きましたとさ。





───その一、糸冬───