お兄ちゃん
だって大好きなお兄ちゃんが風邪で寝込んでるんだもん。
看病するのは妹の務めだよ。
いつもはちゃんと座って大人しくこぐ自転車も、今日は必死の立ちこぎ。
お兄ちゃん大丈夫かなあ。。。
お兄ちゃんを起こさないように、部屋のドアをそっと開けて入った。
お兄ちゃんは寝てるけど熱があるみたいで顔が赤い。
おでことおでこをくっつけたら熱くてびっくり!!
大変だ~、早く熱を下げなくちゃ
それにパジャマが汗でぐっしょり。
体を拭いて着替えさせなくちゃ。
いつも痩せて見えたお兄ちゃんの身体は脱がすと凄かった。
腕の筋肉と胸の筋肉を見てたら、何だか私の身体まで熱くなってきちゃったよ。
あの腕で抱き締められたら・・・・。
お兄ちゃんの着てるものを全部脱がして汗を拭きながら、いいことを思いついた。
私は普段から体温が低いから、裸になって添い寝すれば
お兄ちゃんの熱を下げることができる。
着てるものを全部脱いでお兄ちゃんのベッドに滑り込んだ。
これは風邪の看病だからね?
いやらしいことなんて少しも考えてないんだからね?
いつのまにか眠ってしまったみたい・・・。
目が覚めると目の前にお兄ちゃんの顔があった。
急にドキドキしちゃって、裸の胸の鼓動がお兄ちゃんに伝わったと思う。
「オマエ裸でなにやってんだよ」
「お、お兄ちゃんの熱を下げようと思って・・・」
「でも、ありがとな。おかげで熱が下がったよ。」
「オマエが熱出したら俺が同じように看病してやるよ」
そう言っておでこにキスしてくれた。
それだけで顔が熱くなる。
「お兄ちゃん、私、熱出たよ!!」
(終り)
作品名:お兄ちゃん 作家名:月音 光(つきねあきら)