第四話 くらしの中で
その3
家族の介護と娘の子供の世話で過ごした二十年あまりの年月は、大部分と言って良いくらいバーチャルでの交流が支えてくれた。どれほど多くの人が私のパソコン上での多方面のスキルを指導して下さっただろう。
今最も楽しんでいる写真を撮ることや、ホームぺージ作成で四苦八苦した文字タグもブログを作る上で役に経っている。それらのことは晩年になってゼロから始めたことだけれど、今では手早く難なくできている。
SNSで仲良くしていた人達はみんないなくなってしまったが、独りでもやれるブログ等々へ方向転換しようと思ったことは当たっていた。
バーチャルでの友情はいつかは消えるものだけど、ポエムを書いたり俳句を詠んで、写真を撮ってブログを作るのは自分がしっかりしている限り続けることができる。
新しく挑戦しているグローバルな写真投稿サイトFlickrへ投稿した写真がこの一年で千枚を超えた。いつもフェイブ(拍手とかいいねの意味)してくれる諸外国の人の名前が認識できつつある。
それとつい最近、以前入会していた現代詩のサイト現代詩フォーラムへ再々入会した。二度目に再入会したときは覚えていてくれた人が居て歓迎してもらったが、今回はその人達の詩は投稿されていないから退会されたのか。
でも好きな詩作だから一人が作るブログも良いけど、他人に読んでもらって評価されるのも良い。
これからも多分ずっと一人の生活が続くだろうけど、独りを楽しめる者は孤独に強いと言われる。
生き甲斐は自分自身で作るもの、私はそう思っている。
完
作品名:第四話 くらしの中で 作家名:笹峰霧子