反日親日(おしゃべりさんのひとり言 その54)
反日親日
重い話題に挑戦しますけど、このテーマはタブーかな?
でも偏った話はしないから、安心してください。
かなり前のことだけど、テレビでコピー商品やキャラクターの盗用問題を報じる番組で、中国の『マクタッキー』と呼ぶ店を紹介しているのを見た。
『マクドナルド』と『ケンタッキー』を合わせたようなネーミーングで、ハンバーガーとフライドチキンを、同店のメニューに並べてるって嘲笑してた。
でも僕は中国でこのチェーン店のひとつを利用したことがあって、何の違和感もなかったけどな。旨かったし。
日本でもバーガーとチキンを出す店って、いくらでもあるじゃない。
中国のそれも普通のファーストフード店なのに、伝え方次第で事実が誤認されるんだ。
そもそもその店の名前って『マクタッキー』じゃなく、正しくは『マッケンジー(麦肯齐)』だ。(中国語発音的にはメイケンジー)
中国語表記で、マック(麦当劳)とケンタ(肯塔基)双方の漢字が、一文字ずつ合わさってるだけじゃないか。
その番組の作り方って、意図的に笑いものにしてるように感じた。
話は変わって、僕自身は親日派です。
当たり前か。日本人だし。大和民族だし。
ま、何らかの理由があって、日本が嫌いって言う日本人もいるでしょうね。
そんな人とこのテーマで議論したら、ケンカになりますか?
僕は、その理由を聞いてあげようと思います。
そうまで思う理由が解かれば、力になってあげたり出来るかも知れません。
じゃ、相手が外国人だったら?
それでも同じです。日本が嫌いな理由を聞かせてほしい。
決して、相手の嫌悪感を解消させてあげられないけど。
僕の知識不足で、正しい説明も出来ないだろうけど。
そのことが真実なのか、調べるきっかけにはなるはずだ。
つまりはネットで調べることになるんだけど、それを日本語で調べちゃダメだ。
あまりに不公平だ。本当にずるい。反日感情を攻撃する文章でしか書かれていない。
どこを探しても大体そうなんだ。
そもそも反日国家って、どれくらいあるのか数えたことありますか?
漠然とイメージできるのは、中国、韓国、北朝鮮くらいかな。
ロシアもそうじゃないかって言えるけど、北方領土問題の他には、日本が政治的にアメリカと密接と言う理由で、仮想敵国として認識されてるだけで、ロシア人が日本を嫌いなのかって言うと、どうだろう?
それなら、アメリカがテロ支援国家に指定する国のほとんどから、日本もひとまとめに敵視されてる。
中東や社会主義国の一部が、反日感情を持っていても、逆にそれを気にしている日本人て少ないのにね。
クジラを食べる習慣を危惧する国は世界中にあって、オーストラリアでさえ、それを非難するけど、一見仲良さそうな気がしない?
これらは文化的、政治的に食い違うことで、ほんの一部の事に対してのみ、反日感情が現れてるんだろうな。
逆に親日国家はどれくらいあるんだろう。
ネットで(日本語で)調べると、出るわ出る出る出るわ出る。いくらでも例が上げてある。
日本て世界中から好かれてるんだ・・・て、僕は思わない。
これって、わざわざネットに紹介してくれてるのは、どうせ超日本大好きの生粋の日本人でしょ。
ずるいよ。その情報、あまりに不公平だよ。
確かに紹介例は事実だろうけど、その国の人全員がそう思ってるわけじゃないはず。
反日家の例と同じく、ほんの一部の人たちの情報を誇張してるに違いない。
じゃ、英語で調べてみれば、何か事情が変わるんじゃないか?
調べてみた。結論から言うと、結論が出ない。
韓国寄りの記事を読めば、日本が悪い国。日本寄りの記事では、韓国の妄言。
北朝鮮問題では、ほとんどが北朝鮮が悪者。でも日本海ってワードが出ても、日本国は全く出てこない。拉致問題にもほぼ無関心。
中国寄りの記事を読めば、中国が世界中で暴挙に出てるのは、過去の日本もその一因とされてる。(これは事実が歪曲されてるのか、正論なのか判断できないけど)
一方、中国嫌いの記事には日本なんか出てこない。もっと世界規模の問題なんだな。
そもそもその英語はアメリカ人が書いたものか、それ以外の英語圏の人が書いたものかでも、印象は違って来るだろう。
いずれにせよ、僕たちが期待しそうな、日本の味方になってくれるような記事は、ほとんどなかった。
じゃ、韓国語(ハングル、朝鮮語)の記事では?
法を無視した行動に出る人を称賛したり非難したり、日本と同じようなレベルで情報発信されている。
たまに、日本を非難し続ける姿勢に、警鐘を鳴らすような文言も見付けられるけど、ほとんどは、日本をボロクソに書いている。
これは日本人以上かもしれない。日本の何かを否定するというより、日本と言う存在概念そのものを否定する印象が強い。地球人として認めてもらえてない感じさえした。
だから世界地図から、日本を消したりする人までいるのかって思った。
中国語じゃ事情は代わって、韓国ほど感情的に書き殴られてはいない印象がある。
同じ中国語の中でも中国人が使う『簡体字』じゃなく、台湾、香港、シンガポールとかで使われてる『繁体字』の記事だと、中国批判が多くなる。中国系民族の間でも小競り合いが絶えないから、それも仕方ないのかもしれない。
一方、簡体字だと理路整然と知的に日本を非難する傾向が強い。元来、中国語の特徴で、漢字ばかりの文章の合間には感情と言うものがあまり入ってこない。だから話し方の強弱や表情で補強することが多い。中国人が普通の会話の時に、ケンカしているように見えるのはそのせいだ。
確かにモラルの違いによる、相容れない考え方はあると思うけど、これらは読んでいくと意外に冷静な主張が多いことに気付いて、非常に勉強になった。
それは日本に対する中国国民の単なる要求とも受け取れるけど、原文から日本語への翻訳の仕方次第では、ただの戯言や暴言に変化してしまう。誰が翻訳したかで日本への伝わり方が変わってしまうだろうな。ひょっとすると訳文でニュアンスの違いに気付かず、報道してしまっていることもあるのかも。
昔は冒頭のテレビ番組のように、外国をこき降ろすようなことをしていても、その本国じゃそれを見ていないからって、平気で放送してたのか分からないけど、現在じゃすぐにネットで炎上しそうだよ。
問題の根本は、どうでもいい無責任な情報発信が、誰もが手軽にできる世の中になったってことなんだろうな。
わざわざそんなニュースを探してきて、日本国内でだけ報じる必要なんかないし、そんな料簡の狭いことしても、どうせ世界では、日本なんかそれほど注目集めてないようだし。
★あくまでひとり言(私見)だけど、反日の批判は政治的歴史的な要素を多分に含むのに対して、反日国をこき下ろす日本人の主張は、マクタッキーレベルの話題が多い。こっちの方がレベルが低そうで、世界じゃ誰も取り合わないよ。
政府の態度が及び腰だとか言う批評家は多いけど、世界規模の問題と比較すれば、日本政府は冷静な態度ってことで、少しは正当性を示しているのかもしれないと思った。
さあ・・・このひとり言に対する批判もあるのかな?
つづく
作品名:反日親日(おしゃべりさんのひとり言 その54) 作家名:亨利(ヘンリー)