第三話 くらしの中で
その六
この間の句会での選句はこの三年間で一番悪い選句を受けた。下手だったばばーみたいな気味の悪いお婆さんの句も沢山選句されていた。なんでこんな落ちこぼれみたいになったのかとショックではある。確かに短歌にのめり込み、俳句は軽い軽い気持ちで詠んでいた。味もしゃしゃりも無い句なので先輩らは選ぶ気にもならなかったのだろう。
最近は食欲はあるが思うままに食べていると胃腸の調子が悪くなる。
パソコンでの書き物も意欲はあるので書きたいことは一杯あるが、体力的に無理になった。この「意欲と体力」の表題の閉めはそういうことなのだ。
「年寄りの冷水」という諺もあることだし。
完
作品名:第三話 くらしの中で 作家名:笹峰霧子