詩㉑
生きる事こそ当然 人生の殆どを社会に捧げ
死を口走ればひとたび村八分の魔女狩りだ
窓を雨が殴打する夜 世界について考える
結局世の摂理に指先すら触れられず
あるニュース 世の摂理を解いてしまった学生が居た
おぞましく不平等な世界に絶望し生きることを捨てた
嫌いな人 好きな人 夢や希望 失望有象無象
生きることは死ぬまでの直線で その間に得たものは
誰の幸福に繋がるのだろう
文明の発展に貢献できるような人間にはなれない
私は私のまま 自分で手一杯で 大抵の人間もきっと同じだ
誰かのために命を割くほどの器量を持てたなら
尊敬され称えられ世界に名を刻むかもしれない
そんな名声のために生きれるほどの生命力もなく
死に絶えるために歩を進める毎日の方が余程生きやすく
けれども死にたいのに生きたい矛盾を抱えどうしようもない虚しさを抱える
どんなに些細な事でもいい 希望が欲しい
なんだかんだ吐き捨てながらも誰かの心に自分を残したかった
生まれた意味が欲しかった 死にゆくために生まれるなんて
非生産的で無慈悲だ
どうせ終わりゆく命なら 未来ある命に全てを移植出来れば 生まれた意味を果たせられたかもしれない