最悪。。。
「─ 取り乱しました」
落ち着いた私は、頭を下げた。
「── ごめんなさい」
「いや。悪いのは僕だから」
「でも…何であんな事を……」
「どうも春香ちゃん。緊張してるみたいだから、それをほぐそうかなと」
何と相澤君は、気付いてくれていたらしい。
私が緊張していた事に。
ちょっとうれしくなった。
「お、大げさに騒いじゃって 申し訳ないです」
「うん。気にしないで」
「でも…相澤君の指、舐めちゃったし……」
「大丈夫。不快どころか、むしろ気持ちよかったから♪」
思わず私は、相澤君を凝視する。
(この人は、付き合ったら駄目な人だ)
急いでバックから財布を取り出し、自分の分の紅茶代を出した。
「ん?」
テーブルにお金を置き、目を合わせずに立ち上がる。
「え?! 何?!」
振り返る事なく私は、一目散に店を出た。
「え!? ちょっと! 春香ちゃん!? なんでぇー」