懸案事項?
「あ、もしもし」
どうせ作るお弁当です。
出来ればおかずには、シンちゃんの好物を入れたい所。
私は、これ以上ない有効な情報源に問い合わせます。
相手は、シンちゃんママ。
多少の違和感を抑え 名前で呼びます。
─ そうしないと、怒られるのです。
「静香さん。今電話、宜しいですか?」
「なーにー、葉月ちゃん」
「シンちゃんの好物を教えて下さい」
「ついに、花嫁修業の開始するの?」
シンちゃんママの冷やかしは、いつもの事。
何もなかったかの様に、話を勧めます。
「今度…お弁当を作るんで……」
「ああ。この前、真一が作ってたやつの お返しだぁ」
「はい」
「真一の好物ねぇ…」
意味ありげな沈黙の後、シンちゃんママは呟きました。
「─ ピーマンの肉詰めかなぁ」
「え?!」