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wifiだけが繋がる異世界

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電話も電気も繋がらない。
パソコンとスマホのバッテリーが3時間程度残り、ネット回線のみに接続できる。
そして何も無い世界である。
この事情を友人の佐藤にメールをした。数時間後返信があった。


佐藤からのメール
「おまえの言いたい事は良くわからんけど、なんでか知らんけど今、お前のアパートに警察とパトカーが来てるぞ。外は野次馬だらけで、そいつらに話を聞いてみたのだが変な泥棒事件があったらしい。やじうまの話では2階窓が勝手に開いたらしい。ドタドタという足音と共に冷蔵庫がかってに開いて中身が宙を浮いて消失したそうな。噂では透明人間が発生したとか。なんかのギャグかな? その他、1階の住人の部屋では金品が盗まれてたり、家財道具が破壊されてたりしたらしい。いずれも住人が在宅中に窓が勝手に開いて透明の泥棒が入ったらしい。金品奪われた住人は泥棒に水をかけて人のシルエットが見えたららしいから間違いないとかなんとか・・・。バットで透明人間を殴りつけたらしいけど、逆にバットが曲がってしまったそうな。」


佐藤の言い分を要約すると、つまり私が透明人間の役割を果たしてるらしい。
窓から忍び込んで悪さをした結果がそのまま現実世界に反映してる。
バットで殴られたそうだが、もしかしたらあちらの世界からの物理攻撃には無敵、もしくは干渉しないかもしれない。
一方でこちらの世界から干渉できる。もし私が壁を破壊したら、向こうの世界のアパートの壁も崩れるという事だろう。
殴った先や蹴飛ばした座標にたまたま人がいたら怪我をするかもしれない。


妄想していたら、佐藤からもう一通メールがきた。


<佐藤からのメール>
「おまえの部屋に警察が突入したぞ。おまえ大丈夫なのか? 」


警察が部屋に入ったといわれてもな、何も気配はないようだ。
電気が通じてないので部屋は暗い。蝋燭に火を点けて動き回る。
玄関のドアは閉まってるし、はやり向こうの世界からの干渉はできない様だ。

ここまでの件を佐藤にメールで説明、数時間後に返信が来た。

<佐藤からのメール>
「一体、どういうこと? おまえの家に軍人とかいろいろ集まってきたよ。住民に非難命令とかあっておまえの家から爆発物を発見したとかなんとかで、周辺地域が立ち入り禁止になった。今テレビでお前の家がニュースになってる」


「どういうこと?」って私が聞きたいくらいだ。
あまりにファンタジー風味だから、戸惑ってあたりまえだし、私が世の中に透明人間扱いされてるなら、それこそ政治的にもびっくりだろう。透明人間になれる技術があるなら兵器であり戦争に利用される。軍レベルで秘密保持されてあたりまえだろう。
パニックを抑える為にも全ての事情をお国の人に知らせる必要がある。
とりあえずそれは佐藤に頼ることにした。

佐藤にメールを送った後、軍関係者がいろいろとメールのやりとりをしたが、結局助かる術は無かった。
何もない平地が広がっている空間は、向こうの世界とは一切影響しあってないし、結局、この世界で朽ち果てるしかないみたい。
食べ物も1ヶ月持つかどうかで、余命あと1ヶ月だと思った方がいい。



<ある科学者の視点>
この超常現象、透明人間事件は軍科学部門は担当した。
軍部はこの事件を検証するにあたって、電波の出所を探知した。
被害者である透明人間のパソコンからネットができる。つまり時空の歪のどこかに穴が開いていて、そこだけ異世界とネット回線の電波が通じ合ってるということ。
被害者を助けるにもその座標を捜す必要があり、被害者宅周辺をくまなく調べた。

調査の結果、異次元尾座標は被害者宅の3階窓の外、高さ5mにて発見された。
下から上に次元の穴が開いていて、上方向に光を当てる事で、異世界まで光が届く状態である。
届くのは電子質のもののみであり、電波と光以外は届かない。

調査の結果、時空の穴(通ずる)道は、1つでなかった。被害者宅の窓際から始まり、被害者宅上空1万メール付近まで、まばらに複数存在した。この現象は自然災害「シンクホール」と命名された。



<佐藤の視点>
シンクホール事件であいつは隔離されてしまった。
1ヶ月近くたつけど、まだ死んでないらしい。どういうメールを送っていいか判らん。非常に気を使う。
すまん神様、俺はこういうとき薄情なやつだ。



<私の視点>

ゴミ箱から家庭菜園の種を見つけた。光が届かないから育てられないのだが、
どういう訳か3階の窓外から光が届いていて、それを利用すれば生きれそうだ。
ただ下から上に伸びる光を作物に当てるのは難しそうだ。諦めるしかない

食料はもう尽きた。水はあるから、あと10日はいきるだろうが、しかし餓死は必須だ。貧血でくらくらする。
ああ、くらくらする。
でも意外とくらくらって楽だな。餓死は安楽死か?

餓死ばんざーーい。

気に病むなよ佐藤、私はあくまで安楽死だ。



<佐藤の視点>
あいつから「餓死バンザイ!」って一言メールが来た。
皮肉だろうか、きっとメールを送らない俺に対するあてつけだろう。
確かに俺は白状なやつだ。皮肉を言われても仕方ない。
甘んじて罪悪感のストレスに浸ろうじゃないか。


佐藤はその日眠れなかった。

目の下にクマをかかえて出勤する。早朝鏡見てはっとした佐藤。20代だというのに白髪は10本見える。鏡を秒レベル目視しただけで10本見えるって、全体的に100本はあるだろうが。

佐藤は出勤途中にあいつの家におもむき、大声で叫んだ。「こんちくしょう」
何度も叫んだ。
近所迷惑である。


佐藤は車で塾まで向かう。塾の講師をやっている。
こんちくしょう! こんちくしょう! こんちくしょう!
と呟く佐藤。
授業にならない。
生徒が迷惑してる。

その日、佐藤はリストラされた。

佐藤はリストラされたショックで上司の抗議した。非正規なめんじゃねぇ!














【異世界人の設定】

異世界では黒人と白人が対立している。
それぞれ色のついた人間(主人公)を襲って、それぞれのカラーに取り込もうとしている。
理由は不明。
触れると意識を失い、カラーを取られる。
一度色を取られると、取り戻す方法はなく、その前に世界から脱出しなければならない・・・
追いかけっこの観点からはリアル鬼ごっこで、しかし、白と黒は対立しあっていて、互いがぶつかれば相殺しあってカラーが戻る。本来の人の色と記憶が帰ってくる。

だが意図的に白と黒を衝突させるのは難しい
白黒は互いに敵視、邪魔をし合うとしても、積極的に近寄り合わない。
周りの建造物を投げたりして、争い合う
もし主人公が元の世界へ戻れても、次元の穴を通じて異世界人を地球に連れてきてしまう。
作品名:wifiだけが繋がる異世界 作家名:西中