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『     』

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謎の老人による奇妙な依頼から始まる探偵物語だが、有りがちな推理ものではなく、便利屋家業に近い物かもしれない。
主役の江口洋介は元刑事役で、酒に飲んだくれるキャラ設定で視聴者への印象が悪いものとしてスタートするが、1話中盤にて、その事情が発覚する。犯人逮捕の折に犯人の銃が暴発して息子が犠牲となってしまう。

気を狂わせた江口洋介の心理描写が重要で、ある種の人生投げやりな態度にて、ヤクザに対して無鉄砲な振る舞いをしながら、謎の老人の依頼を遂行していく。

余命いくばかの老人の願いは、捨てた子供を探し出して再開し、謝るという事。
その子供は殺人事件を犯して、刑務所に長らく入っていたあと、ヤクザの組長になっていた。

ヤクザの組長と会わせる様に行動する江口洋介だが、ヤクザは初対面の相手に警戒していて、なかなか会ってもらえない。

でも、なんやかんやと、親子は再会を果すシーンになる。

江口洋介のセリフ「貴方の息子で間違いないですか?」で締めくくるのだが、そのセリフ以降のシーンがセリフなしで、あまりに気不味い空気感にて、作者的視点を想像するに、次のセリフが思い浮かないのでないかと忖度した。ちょうどそのタイミングがラストシーンでもあり終わりを向かえるので「あとは視聴者の想像にお任せで宜しく(完)」という意味なのだと、半ば納得しつつあった筆者だが、なんやかんやと、2話に繋がってた。

そして語られる捨てられた原因、不幸話。
親の言葉の影響力は強いのだろう。たとえヤクザといえど、その洗脳から逃れられず泣いてしまうが…なんやかんやと、
人違いだった的な展開になる。
作品名:『     』 作家名:西中