短編集 くらしの中で
愛をくれる人
人に支えられたこれまで
沢山の知識をもらいました
でも
それらの人を全て
尊敬しているか
温かさを感じているか
救われてきたかといえば
それはそれぞれ違います
どこがどうちがうのでしょう
有益なことを教えられても
威圧的だったり一方的だったり
自分本位だったりすると
感謝は心の片隅に逃げてしまいます
与えたすべてがご和算になるのです
しあわせな気分になれるのは
一行の言葉だけでも十分です
すべてを教えなくても後ろ姿で教えられます
言葉は短ければ短いほど記憶に残ります
その言葉を反芻して幸せになれるのです
幸せな気持ちになると強くなれる
自分の力だけで前に進めます
心を動かす人の後ろ姿は愛の化身
まるで自分が愛されている気持ちになれる
そして自分の力で飛び立てるのです
*散文詩として書いています
完
作品名:短編集 くらしの中で 作家名:笹峰霧子