魔導姫譚ヴァルハラ
「一九九九年……なぜ過去のこと? それに?彼ら?の存在を示すのであれば、空からという言葉は可笑しいわ。もしかして西暦ではないのかしら?」
すでに御告げを終えた少女は、ベッドに横たわって気を失っている。
「なにかが起ころうとしている。昨晩の爆発と関係あるのかしら。調査隊が道草をした挙げ句、失態をしたせいでなんの情報も得られていないわ。やはり近くにいたとはいえ、マッハを向かわせたのは失敗だったわね、うふふ」
マダム・ヴィーの艶笑は、まるで魔都の魔性を表しているようだった。
作品名:魔導姫譚ヴァルハラ 作家名:秋月あきら(秋月瑛)