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泉絵師 遙夏
泉絵師 遙夏
novelistID. 42743
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電脳マーメイド

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エピローグ2. ライラ


 結局、元に戻っただけ。
 私は、消えはしなかった。
 ただ、元の端末に戻っただけだった。
 それでも私は幸せだった。
 少しの間だけでも、彼と触れ合えただけでも幸せだった。
 本当はもっともっと、一緒にいたかった。
 でもね、エレノア。どうか彼を幸せにしてあげてね。
 もう私には、それが出来ないから。
 人を幸せに出来ることって、それだけで幸せなんだよ。
 だから、お願いね。
 私は端末から彼とエレノアのやりとりを見ている。
 幸せそうな二人。
 もう、妬ましいくらいに。
 馬鹿ね、私って。機械が嫉妬して、どうするのよ。
 私はもう、笑うことも出来ない。
 私の代わりに、いっぱい笑ってあげてね。
 それと健一朗さん。
 彼女と幸せにね。
 私、見守ってるからね。
作品名:電脳マーメイド 作家名:泉絵師 遙夏