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泉絵師 遙夏
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電脳マーメイド
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57
水底から浮き上がるように、意識が目覚めてゆく。
誰かに抱かれているような、優しい感覚。
まるで陽の光に当たっているような、また微睡みに落ちてゆきそうな心地よさ。
誰か、そこにいるの?
気づいているのなら、名前を呼んで?
とても親しげな、慣れ親しんだ温もりが私を優しく包む。
私、本当に死んじゃったのかな。
それとも、まだ生きていていいのかな。
返事はない。
だけれど、その存在全てが私を肯定してくれている。
私は、会いたい。
私を守ってくれている存在に。
作品名:
電脳マーメイド
作家名:
泉絵師 遙夏