140字小説 いくつか
とある村で僕は「世界一固い料理」とその村で呼ばれているものを振る舞われた。
それを食べる事ができた者は勇者の称号を得られるそうだ。
しかし食べられた者は未だおらず、以前食べようとした者は歯が粉砕したらしい。
僕は思わず言った。
「これ食べ物ですよね?」
【ひまわり】
通学路に咲く向日葵に恋をした。その日から辛くてたまらない。彼女は言葉を話せないから。君は僕を好き?
ある日奇跡が起きて、彼女が僕に伝えてくれた。
「私はあなたを愛しています」
その日からも辛いまま。
彼女の心は見えないから。
君は本当に僕を好き?
【登山】
死者1名の悲劇であった。
「熊が出たぞ!一刻も早く下山するんだ!」
「待て!キャンプに戻って荷物を取ってからでないと!」
「バカ!荷物なんてほっとけ!命かかってんだぞ!」
「リュックの中に預金通帳と実印が入ってるんだ!それだけでも取ってこなくては!」
作品名:140字小説 いくつか 作家名:ゆう