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宇宙に虹、大地に黄昏

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「次はクロノグラフ・・・ああ、あなたがリゼルを持ってきた新入り君ね?」
フォルティスが格納庫で一覧表と物資の照合をしていると、突然声をかけられた。
待ち人来たり、とでもいったところであろう。補給部隊のチーフ、カサンドラである。彼女は、いかにもおしゃべり好きといった雰囲気を拡散させてきた。
「もう少し早く連絡くれたら大型ライフルも探したのになァ」
平時ならお節介と言いたいところだが、味方になってみると、こういう探求心は頼もしい。
「搬入された装備は確認しましたが・・・連邦系は2機しかいないとはいえ、
ジャンクのパーツばかりで運用できるんですか?」
「ここ数十年は目立った争いごともなかったから、工場も落ち着いてるんだよね。だから古いパーツばかりになっちゃってさ」
カサンドラは、悪いね、と言わんばかりに年相応とは言い難いポーズをしてみせた。
フォルティスも世間の事情は認知していたので、彼女の態度に苦笑を見せながらも、礼を言った。
作品名:宇宙に虹、大地に黄昏 作家名:アスキー