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楡原ぱんた
楡原ぱんた
novelistID. 10858
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無神論者たちの戯言遊び

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「わたしは無神論者だけれども、宗教は入っているし物には魂が宿ると思ってる」
彼女はドヤ顔で色々と矛盾した言葉を発した。僕は耳を傾けて、ついでに首まで傾げる。いきなり何を言いだすのだろうか。相変わらず、彼女の考えることはわからない。理解不能だ。
「神と宗教は別だけど、信仰なんてどこにでも溢れてる。ならば君がわたしを尊び拠り所にするならば、それは信仰でわたしは宗教や神にもなる」
「いやならねぇし、超理論だろ。飛躍しすぎ」
だいたい神を信じてないなら、お前は神にならない。
盛大にため息をついて見せれば、彼女は笑む。
「君がわたしを信仰するということに、否定はないのね?」
「尊びはしないが、信ずるに値はするなぁ」
やることなすこと突飛ではあるが、着地点は綺麗に決めてくる。振り回されるけれど、それが楽しいのだ。ずっと共に居たいぐらいに。それは恋愛感情というものとは別に。いつまでも彼女が楽しそうに毎日を泳ぐのを、そばで。
「ふふ、わたし、人間で良かった! いろんなことがあるし、君がいるし」
「ちなみに、お前が神様だったら絶対に信仰しなかったわ」

絶対、邪神だ。間違いない。

彼女は意味がわかったかのように、愉しげに口の端を歪めた。