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楡原ぱんた
楡原ぱんた
novelistID. 10858
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規模の大きい間違い探しの始まりである。

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基本的にあまり現実を見たくない俺は、自分の部屋のレイアウトを黒一色にしている。厨二病とかではなく、黒が何においても一番好きな色なのだ。
このあいだ初めて俺の部屋に入った彼女には「黒魔術でもしてんの?」って睥睨されながらいわれたが、別に黒魔術好きではない。黒が好きなだけ。
「にゃあ」
どこかでぺろぺろが鳴いている。ぺろぺろ、というのは名前で割と大きい黒猫だ。伸びるとさらにでかい。そんなぺろぺろだが、黒いカーペットの上だとわかりにくい。大きくても同色だとうっかり踏んでしまわないか不安である。
そして、いまふと気付いた現実にこめかみが刺激された。

ぺろぺろの抜け毛とか、やばいんだろうな。と。

あまり現実を受け入れたくない俺はいま必死に違うことを考えようとおもっているんだが、嗚呼。

「掃除してない……っ!」

だめだ、それは。頭を抱える。動物を飼う上で大事なことではなかろうか。現実を受け入れたくないとか言ってる場合じゃない。

掃除をしなくては。