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楡原ぱんた
楡原ぱんた
novelistID. 10858
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太陽と惑星と月とスッポン

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僕は渡邊 直哉(わたなべ なおや)という、極平凡な高校生である。体型は少しぽっちゃりしている、何処にでもいる男子学生だ。
そんな僕はある日、惑星を見つけた。
惑星の名前は泰原 粋(やすはら きよ)という女学生だ。太陽の光に照らされて、焦げ茶色の髪が輝く可愛らしく見ているだけで癒される。断じてストーカーではない。たまにチラ見するぐらいで疚しい目で見ていない。ちなみにクラスは一緒ではない。体育クラスが二組合同で、その時に垣間見るだけだ。同じクラスの男子が羨ましい。そんな惑星は一部で有名だった。
八月十五日 藍海(なかあき あいみ)という太陽がいるのだが、どうやら太陽が惑星をずっと独り占めしているというのだ。なんという、うらやまけしからん……。たしかに頻繁に二人揃って歩いているところを目撃しているが、まさか二人はそういう関係なのだろうか。などと邪推してみるが、あくまで個人の妄想である。ただ仲良し二人組なことは誰にだってわかる話だ。
なにも僕は別に会話したいわけではない。惑星も太陽もそこにあるという事実だけでも素晴らしいことこの上ない。ミーハーみたいなものだ。学年で有名な二人が仲良しという事を知って、尊みを神に感謝しているだけ。ただの凡人が惑星を眺める、それだけの話だ。
「それはそれで気持ち悪くないか」
いかにも気持ち悪いという顔を見て、顔が良い人間の何にでも様になるのが本当にムカつくと睥睨した。
「イケメンで太陽と双子のお前に言われたくない」
「その理論でいくと俺は月だな」
「はい、自意識過剰乙?」
平凡の気持ちって分からないものだなと、再認識した一日である。