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知らない街の喫茶店 初日

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知らない街の喫茶店の皆さんへ、

  今日、晴れ。
  H市に戻ってから、今日初めて一日に二回家を出た。二回とも郵送するためだった。一回目はネットで売ったタオルを郵送するために住宅街の入り口にある郵便局に行った。二回目にネットで売られた本を郵送するために出かけたが、ちょうど宅配便の人に会って、庭を出ずに送った。二回とも天気が良かった。外の人と接したのは久しぶりなので、緊張気味に感じたし、微妙に気持ちが良かった。ウイルスのために断たれた人々との付き合いが再び始まった時、逆カルチャーショックのようなものを感じた。
  また今日、妙な事を始めた。それはネット上で読書クラブを立てた。これまで他人の作ったクラブに参加していたが、自分で作ったのは初めてだ。変な責任感と緊張感が寄ってきた。
  夜、星がまぶたく頃にみんなにあいさつしたい。そこからこの妙な旅に出かけてみたい。どこへ、どこまで行けるかはわからない。だが、なんとなくワクワクしている。みんなと何を話すかもよくわからない。でも何かで初めの一歩を歩き出したい。集まった人の中で、このクラブに、あるいは私に、少しでも何かを期待している人がいるかもしれない。私自身も、自分に、またはこのクラブに集まった人々に何かを期待している。人生はとんでもない平凡なことの集まりでありながら、いつか輝かしいものになる可能性を潜めている。
  この前に私はこのサイトに登録したことを「知らない街の喫茶店」に入ったようだと言った。よく考えてみれば、今日立ちあげたばかりの読書クラブももう一つの「知らない街の喫茶店」のようだった。この読書クラブはどこにもあるが、どこにもない。私が生きているこの街のどこかにあるようでも、どこかの知らない街にあるようでもある。私は二重の喫茶店にいるか。あるいはこの二つの喫茶店を繋げているか。とりあえず、どっちも私にとって拒否できない存在になってしまった。
  私は、ここに、そこにもある「知らない街の喫茶店」の中から、今日も声をかけている。これだけは確実だ。