宛のない手紙
ここは蒙古高原。この茫々たる高原の南端から皆さんに挨拶をしています。今は夜九時過ぎ。外はもう暗くなった。さっき、このサイトでの登録を済ませたばかり。
私は最近、話しかける形の書き方にはまっている。気軽に日々の考えたことを書きおろし、誰かと、あるいは自分と話しかけていきたい。昔はノートに書いていた。だが、それは湖に落とした針のように音なしに終わって、自分でさえ二度と見ない時がある。もちろん、これもこのサイトのどこかで静かに沈むかもしれないが、でも喫茶店に一人でコーヒーを飲んでる感じで、誰とも話はしないが、誰かと同じ空間を共有することで気持ちがいい。知らない町の喫茶店にいる気持ちでここにいたい。
ラジオから流れる音楽が私の耳にたまに届き、たまに遠ざかっていく。灯が家の中を照らし、暗い空の中で私に一握りの明りをくれた。私はこれを頼りに日出を待つ。その間に、月の光、星の瞬きもあるが、それは田舎の特権で、都市の窓からはちゃんと見えない。夢の中で、ふるさとをミルク色に染めた銀色の月と、ダイヤモンドを施したカーテンのような星空を見たい。
では、今日はここまで。よい夢を。