おしゃべりさんのひとり言【全集1】
その71 がんばれ!応援してるぞ
僕にはこの1年、なんとなく応援している人物が二人いる。
まず一人目は、ラグビー選手。高橋汰地。
2019年日本開催のワールドカップ、その健闘ぶりで注目を集めた日本ラグビー。
彼はそのシーズン、大学ラグビーで日本一に輝き、翌年プロチーム『トヨタ』に入団。ルーキーとして数々の試合で活躍して、東京オリンピックの強化選手候補にも名前が挙がったこともあった。
日本選抜『サンウルブス』のメンバーにも選出された注目のイケメン選手なのだ。
なぜこのラガーマンを応援するかと言うと、そのお母さんが僕の妻と小学校からの友達だったんだ。
ところが、せっかくワールドカップで注目を集めていた競技なのに、コロナのせいで試合が無くなって、テレビで見られなくなったので、今じゃ人気も冷めてしまった感がある。
でも彼のお母さんからSNSを通じて逐一情報をもらってて、今後の彼の活躍がすごく楽しみってわけ。
テレビで見てるだけのファンじゃなくって、身近にこんな選手がいたら、入れ込みようも変わってしまう。僕ら夫婦で後援会を作ろうかって話をしてたんだけど、もちろん選手本人の公認をお願いしてみよう。
でも正直な所、僕も妻も、高橋選手以外にどんな選手がいるのかとかあまり知らないし、そのルールさえよく理解していない。身近なスポーツじゃなかったもの。
僕が高校の時、友達がラグビー部で必死に練習してたけど、そのチームはいつも1回戦負けする弱小チーム。『スクールウォーズ』ってラグビー部の健闘をテーマにした大人気ドラマがあっても、僕は見てなかったくらいだし。
そう言えば以前知り合いに、車椅子バスケットでアテネパラリンピックを目指してた選手がいたんだけど、それをきっかけに僕は、車椅子バスケがすごく好きになっていた。
最近では、東京パラの試合がテレビ放送されてたけど、日本チームの試合は全部見た。ネット上の反応は、凄くスリリングで面白いと言う人が多い。僕自身も中学の時(立ち技の)バスケ部だったので、車椅子バスケとは、そのゲーム性の違いに面白みを感じてる。これはメジャースポーツじゃないけど、知り合いが頑張ってたってことで、親近感って言うのかな。これからもずっと注目していくと思う。
それと同じで、僕は今まであまり興味がなかったラグビーって競技を、この先10年くらい必死に観ることになるだろう。
もう一人応援したい人物が本命で、ノルウェーの歌手。ミニバ。
『青い瞳の魅力(ひとり言49)』に書いたユーチューバーのボーカリストなんだけど、すでに200曲以上のカバー曲を投稿していて、僕は毎日聴いている。
簡単に経歴を紹介すると、21歳の頃までアイドル歌手として活躍。主にディスコグラフィを歌ってた。それを今聴くとイッケイケな感じだなって思う。
その後、引退してメタル歌手への道を進みだすんだけど、ボイストレーニング受けて、歌の技術を上げ始めた。
でも、バンドを持ってるわけじゃなく、カラオケで歌う姿をユーチューブにアップしてただけ。でも時代に沿って彼女の歌声を聴き比べると、段々その実力が上がって来ているのが判る。
その内、メタルやロックだけじゃなく、バラードやオペラまで歌いこなすようになってしまった。
僕は以前、日本最大手のニューミュージック関係の事務所に近いポジションで仕事をしていたので、日本の有名なアーティスト達を常に身近に感じながら生活していた時期があった。それ以来音楽の聴き方が、素人なりにプロ目線になってしまってる。(生意気ですが)
その歌手の技量や、ギタリストの腕前を意識しながら聞いてしまうんです。
この感覚で言えば、ミニバの歌は100点満点。どんなジャンルの歌でも、聴く側にストレスを感じさせない歌い方が、完璧に出来ているから。
ミニバは、20代前半で婚約者のペルKと破局。その彼もまた、今ユーチューバーとして活躍していて、特別に歌が上手。
そのペルKって人は主に、日本のアニメソングのカバーをしてるんだけど、結構日本や韓国で人気のヴォ―カルみたいだ。
あれだけ歌の上手い男が、なんでアニソンのカバーなのかって思ってたけど、最近分かって来たのが、ノルウェーやスウェーデン、フィンランド、デンマーク、オランダと言った北欧地域では、メタルにはすごく神秘的な曲が多いんです。日本人が想像する『ヘビーメタル』って、やたら大きな音でがなり立てるような曲しか知らないけど、それはアメリカやUK(イギリス)のバンドに多いからだ。北欧じゃ『シンフォニックメタル』って言って、綺麗な曲調のメタルを好む傾向にある。
どんな曲かって? 人気のアニメソングを想像してみて。
ノリのいいアニソンって、まさにシンフォニックメタルそのもので、だから北欧には、日本のアニソンカバー歌手が多いわけだと解った。
作品名:おしゃべりさんのひとり言【全集1】 作家名:亨利(ヘンリー)