おしゃべりさんのひとり言【全集1】
そんな僕を・・・←僕って自分のことを「僕」って呼称するんです。
仕事上では「私」と言うこともあるけど、普段は「僕」。でも仲間内では「俺」。家族間では「ワシ」と言うことも。
結局、自分が今何を演じているかで、自己表現が変わってしまうってことなんだろうな。
そんな僕を昔からよく知っている人は、十分認めてくれているのはよく分かるけど、昨日今日出会ったくらいの方には、何も通用しないと思いきや、自信を持った態度で接すれば、相手の方が低姿勢になるなんてこともある。
でも威圧的にそんなことしても仕方ないじゃない。魅力として発散される何かが必要なんだ。
僕の経験から分かってきたことをいくつか挙げると、
第一印象に必要なのは、服のセンス。相手が好むようなファッションということが大事。これは人それぞれに感じ方が違うので、会う相手に合わせる努力が必要。
それと同時に清潔感は欠かせないでしょ。
髪の毛がバサバサだったり、ベトついてなければ問題ない。僕の場合、毛量が減ってしまって、長髪にするとぺったんこになるから、最近は1か月に一度、必ず調髪するようにしてる。
肌はお化粧するようなことはないけど、顔や手の甲のカサカサは貧乏くさい。化粧水や乳液くらいは使うようにしてる。たまに妻の美容液を勝手に使う。
口臭予防に一番いいのは、歯科検診に行くことだと思うけど、僕は歯医者さんが苦手でさ。口に物を突っ込まれると、オエッてなるから。
だから家で歯磨きの後に、殺菌効果の高い液体歯磨きで念入りに口中を磨く。歯茎や舌、唇の裏から喉の奥までブラッシングする。その効果もあって、ここ25年くらいほとんど口内炎ができない。
香水(コロン)は必要だと思う。でも安物は絶対にダメ。振ってから時間の経った安物と加齢臭が混ざると、あのおっさん更衣室の臭いになる。男の僕でも息を止めてしまうやつ。だから気にして自分の服がそんな臭いになってないか、嗅いで確認してる。
人との接し方についての基本は、笑顔と物怖じしない話し方。ヘラヘラしてたらダメですよ。だから話してる内容も大事なんです。相手が愛想笑いしなくてもいいように、笑わせてあげるのが大事かも。
でも単に口がうまいだけの人っていますよね。それはそれでいいんじゃないかって思います。気が合う仲間で集えば。でも人を見る目がある人は、口先で言ってるだけじゃ、なびかないもんですよ。そういう人に興味を持たせる力を付けたい。
音楽や、絵を描く特技も、写真技術も、語学力も、指先の器用さ、運動神経でさえ、何でも身に付けておけば必ず役に立った。
それと文章力も身に付いた。ノベリスト.jpよ、ありがとう。
僕自身がそうなりたいと思って、努力を積み重ねてきたからこそ分かることってあるけど、それを知りたい人って、世の中に結構多いってことにも気付いています。
だからセミナーとかに参加して、人の話を聞きに行くって人って多いんです。
この人たちが全員僕の仲間だったりしたら、きっと全国制覇も出来てしまうだろう。
思い返せが僕もその一人だったじゃないか。
僕には信頼出来るボスがいたから、その人の真似をすることができた。
今の僕はボスの足元にも及ばないけど、僕ら家族にとって、ボスと出会わなかった人生なんか、想像もできないくらいに感謝してる。妻もまた、ボスの奥様が大好きだったらしい。
(若い時にこんな話、ボスがしてたよな)って思うことを、今若い人達にしてる自分がいる。
2~30人に一人くらいは、その内容に興味を持って付いてくる。
年収1000万レベルなら、大体そんな確率で、導きによって歩き出す人が現れるんだ。
ボスはその一人を探すのをライフワークにされてたけど、10人に一人くらいいるって言ってたな。さすがに、これが僕との格の違いなんだ。
でも本当に成功するかどうかってのは、(そのまま、いつまで続けられるかだけだった)てことに気付くまでが勝負だったんですよ。
ボスが50歳の誕生日に、湖畔のテラスを貸し切ってパーティをしたことがあって、100人ほどの前で、
「もう50ですよ。あとはリタイヤして悠々自適に・・・」と宣言された。
50歳でリタイヤ出来るなんて羨ましいですよね。30代半ばだった僕は、その年齢をものすごく大人だと感じていたけど、今はそれを通り過ぎてしまってる。
僕は自己回顧して(良く成長したな)って思えるようになった。
・・・ん?
あれれ? 何か違うぞ。僕は最近、お金儲けばっかり考えてる。事業での売上げばかりを。
そりゃ、みんなにいい給料払ってやりたいから、それは当然だと考えてきたのかもしれない。
ボスは違ったぞ。お金儲けじゃなく、人の成功を応援されてた。
僕自身が経済力を自分で付けられるように、あれこれサポートしてくれてたはず。
つまりボスは、魚の釣り方を教えてくれてたようなもんで、僕は釣った魚を人に与えてるだけだ。
これじゃ僕には、仲間の成長を促すようなサポートは出来てないな。
一昨年、ボスが亡くなってから、僕の方向性がズレ出してしまってるんだ。
僕の行動を報告する相手がいなくなってしまったから、修正されなかったんだ。
自分自身で考えて生きてきたつもりだったのに(どんだけボスの言葉に依存して生きてきてたんだ)って気が付かされた。
僕はとてもまだ、悠々自適にとはいかないな。やらないといけないことがたくさん残ってる。
いいや、やりたいことが、まだまだたくさんあるんだ。
やっぱり、値打ちのない歳の取り方してるなぁ。
作品名:おしゃべりさんのひとり言【全集1】 作家名:亨利(ヘンリー)