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お姉さんは好きですか

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ふわふわと、風に舞うスカート。

ねぇ…君の事、好きになっても良いですか?

返事は知ってるよ。
NOだよね。

それでも良いわ…って強がるから。

「ねぇねぇ、あっちの方、行ってみようよ!」
君が走る。
私は後を歩く。
ちょっとしたデートみたいなショッピング。
君が嬉しそうに服を手に取る。
君好みの、ふわふわした服。
「うん、可愛いね」
私が言うと
「違うよ。私のじゃないよ」
なんて私に差し出す。
「嫌だって、似合わない」
「そんな事ないって!元は良いんだから可愛くなるよ!」
人の気も知らないで、君は私の改造計画を立てている。
私が男にモテたとして、それが何になるの?
私は好きにならないよ?

君以外を見るなんて、考えられないから。

「こっちの服も似合いそう…あ~迷っちゃう!」
「たとえ、お代がそっち持ちで買ったとしても、私はいらないよ?」
「どうして?私がせっかく選んだのに…着てくれないの?」
可愛いお強請りポーズと声で、本当に酷い事を言っていると言う事に、どうして君は気付かないのか…。
似合う筈もない。
それ以前に私は………
「こんなに可愛いのに」
可愛い娘…になんかなりたくない。
私がなりたいのは…君の王子様だ。
可愛さなんていらないよ。
君だけを守る騎士でも良い。
すれ違い続ける君と私の想い。

君は友情を、私は愛情を。

すれ違い続けて、傷付くのは私だけ。
届かない想い。
伝わり過ぎる君の思い。
「気に入らないかなぁ…もう一件、行きますか」
「きっと趣味、合わないから見つからないと思うよ?」
「一つぐらい、良いっての出てくると思わない?親友なのに、一つも良いって思うのが噛み合わないなんて無いと思うよ!」
君は残酷だ。
私の気持ちになど、気付きもしない。
「じゃあ…あと一件だけね」
「よし!大好きだ!」
そう言って私の手を引く君。

その好きを、愛してるに変えてはくれませんか?

答えは分かってる。
答えはNOだ。



END