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のしろ雅子
のしろ雅子
novelistID. 65457
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13話 あとは野となれ山となれ -寂しい?者同士ー

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13話 寂しい?者同士

 この海辺のマンションは都心から近いのでセカンドルームとして持ってる人が多い。
 何年か前までは釣りやサーフィン、マリンスポーツで賑わっていたが、最近、部屋のオーナーが高齢になってきて、都心に家を置いたままこちらに暮らしてる人が多くなってきた。 

 管理人さんのカウンターの前を通ったら、自分はお料理しないから持って行かない?って鰯を渡された。釣りのおすそ分けらしい…。
「じゃあ、南蛮漬けにして明日持ってくる…」って約束した。
 でも約束しながら“あ々…私余計な事言ってる…”って後悔した。
 実はちょっとめんどくさい…のに成り行きで約束しちゃった…。
 でも…翌日、持って行ったら凄い喜んでくれた。

 後日、お皿を返しに来て、
「すごく美味しかった!××さんとお酒のつまみで分け合って食べちゃった、久しぶりに酒が美味しかった…手料理久しぶりだって××さんも言ってた…旨い、旨いって食べてた」
お世辞かも知れないけど…作る人も食べる人も独り者同志。
 何か…温めあった感じ。
 人の為に何かしたの久しぶりだったけど…ちょっと良かったかな…。