ID変えそびれたけど一編
地面が人に怒る理由はなんだろう
コンクリが熱い夏だけじゃない
人が張り裂けそうでも
きみは気付くことは無いかも知れない
誰かが飛んで いたとしても
鳥になりたい人だけではないと
伝えたい
鳥たちは集団で
軽い会話をしながら 去ってゆく
あの虫も あの猫も
誰でも無いのに 生きているのに
人は家に 車に 誰かに
守られなければ 生きていけない
破壊するのはやめてくれ
何かを破壊するのは 法律が
守っているはずではないのか
こちらは誰かを守り それも守り
だがきみはそれでも 壊したいのか
作り上げたものを奪い去り
また一から作れと 説教するか
それが きみのやり方ならば
お前も それを知るべきだ
神を作ったのが 人であることを
自然は 自分是
腹の中で呟くきみが 黙れといったからといって
口を閉ざし続ける訳には いかないことを
これは家でも馬でもないと
きみが気付くころに
笑えていたら 無駄じゃない
涙も 雨も そして破壊も
明日は明日であってほしい
今日は昨日のやり直しでも
目に見えないものたちと 戦うことが
これからの時代 必要なんだろう
地面だけが怒っていることに
自分だけじゃないと思っていることに
安心できないままでは
光を見て目をひそめるだけで
暗闇を作るだけの人生だったと
思いたくない
もっと高くなりたい
何かより あれより
そうやって 誰かを うってみたい
願望は聞こえてこず 呪いも同じであるが
見えないきみに 伝えたいのは
今日が 明日は 違うから
確かに明日は明日の風が吹く
一つの動きで 天気は秋の空
不浄に付き合うのが 不条理であっても
明日が昨日じゃないと
誰か きみに伝えてほしいから
作品名:ID変えそびれたけど一編 作家名:みゅーずりん仮名