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のしろ雅子
のしろ雅子
novelistID. 65457
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8話 あとは野となれ山となれ -心の中ー

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8話 心の中 

 最近、ちょっと吃驚したことがあった。
 独身時代お互いプライベートな部分をサポートし合った絶対的な信頼を持っていた友人。
 母親のような豊かさを持ち癒し系の優しさは誰も認めるK子。
 そんなK子が違う顔を見せた…。
 日記をつける話だったと思うんだけど…。

「何を書いていいか解らない…まして毎日」とK子。

「何でも良いじゃない、人に言えない本当の事を書いたら?面白いよ、絶対知られちゃならない秘密…人の悪口とかさ…」人の悪口なんかと縁遠い育ちのよさを思わせるK子をちょっと茶化してみた。

「私…本当の事?書いたら、凄い事になる…大変よ」下向いてちょっと含んだように笑った。

 えっ一瞬突っ込めないぐらい吃驚…ちょっと…衝撃だった。
 K子らしくない…長い付き合いの友人が一瞬見せた別の顔…。
 でも直ぐにあの豊かな優しい笑顔を浮かべて何時ものK子に戻った。
 当たり前か、考えて見たら…豊かな優しさなんて、勝手に作られたイメージ。K子は結構辟易してたのかも…。
 優しかったり、意地悪だったり…「だって人間だもの…」(パクリ…)
心の中って…意外と悪い事を考えてる…。
 自分の事こそ自分の本心が何処にあるのか解らない…し…。