「一生友達」
嫌いな人も少数派に居るかも知れません。
友達は時には善し、時には凶となる。
もしかしたら、あなたの友達の方もあなたへの”友情”が深すぎるかも知れません。
これは、青森の田舎に住む男の子の話である。
名前は、”西川 宗田”という、男の子。極々普通の男の子である。
夏休みの事。
友達の”星野 康介”君と遊んでいた。
二人で、山で遊んでいた。
山奥にも関わらず、井戸と、半壊の建物が有ったのだ。
僕は不気味に感じたが、好奇心が勝ってしまった。
星野君は嫌がっていたが、行きたくないなら、一人で帰りなと、悪戯少しで言ってしまった。
何故か?それは簡単。星野君は山の帰り道も知らない、それに、星野君は怖がりだからだ、怖じ気づいて星野君は少しの間、硬直していた。
僕はドンドンと、建物に進んでいった。
星野君は少しずつ僕の後ろに付いて来るようになった。
僕は建物に進んでいても、建物は微動だにしない。
何故か星野君の足音が遠くなっている様に聞こえた。
友達の星野君は、もう後ろにいない。
残っているのは、草や、花類に、血痕がダラダラと付いていた。
僕は気味が悪くなり、その場から颯爽と逃げた。
友達を置いて行くなんて僕は最低だと思いながら、逃げていた。
次の日。先生は泣いていた。何故かと思ったが、一瞬で悟った。
星野君の事だろう。
先生はこう言った。「皆さん。悲報です。皆さんのお友達の星野君が行方不明になってしまいました。皆さんも気を付けて下さい。星野君の分まで、授業頑張りましょう!」と言った。
僕は現実逃避して知らない様な顔をした。
重罪になってしまった。
横で声がした。「一生友達だよ。約束だよ!」という声が耳元でした。
隣には誰もいない。また声がした。
「こっちへおいで!」とまた声がした。
僕は取り付かれた様に、教室の窓を開け、ベランダから飛び降りた。
それからは誰も知らない。
Bad END