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月とコンビニ
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novelistID. 53800
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言いたい人

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言いたい人
【著】松田健太郎
●登場人物
◯菅原
◯舞条
◯波傘


●カフェの丸テーブルに座る菅原と舞条、波傘。

菅原「なぁなぁなぁなぁ、おまえさ彩夏ちゃんのこと好きなの? なぁなぁ」
舞条「は? なんだよ急に」
菅原「えー、だってささっき彩夏ちゃんと電話してたんだろ?」
舞条「してたけど。なに」
波傘「こいつ彩夏ちゃんのこと好きなんだよ」
舞条「えぇ!?」
菅原「言うなよ~い~う~な~よ~」
舞条「彩夏ちゃんは、辞めといた方がいいんじゃないか?」
菅原「お前も好きなのか~? ん~?」
波傘「そいつも彩夏ちゃんのこと好きだよ」
菅原「うわぁーまじかぁーまじかぁー、どうする? 勝負する? どっちが彩夏ちゃんをモノにできるか勝負するか? よし勝負しよう!」
波傘「勝負してみなよ」
舞条「おい波傘!」
菅原「しゃー滾ってきたぁ! 滾りうんちしてくるわ」

●菅原トイレハケ

舞条「波傘おまえどういうつもりだよ」
波傘「おもしれぇじゃん」
舞条「可哀想だろ、彩夏は俺の彼女だぞ」
波傘「盗られねぇようにな」
舞条「おまえなぁ、彩夏が簡単に盗られるわけねぇだろ」
波傘「わっかんねぇよ?」
舞条「わかるんだよ」
波傘「わっかんねぇよ?」
舞条「なんだよしつけぇな」
菅原「お股、せ」

●菅原、股を使ったギャグ入り

菅原「なになになんの話してたの?」
舞条「お前のトイレが早いなって話」
波傘「嘘つくなよ、彩夏ちゃんの可愛いとこを言い合ってたんだろ?」
菅原「まぁじで? 彩夏ちゃんのことなら負けねぇよ? いいの? 言っちゃうよ、おれ言っちゃうよ~」
波傘「おう言ったれ言ったれぇ」
菅原「顔」
舞条「全身」
菅原「負けたぁ! 全身かよぉ全身とか隙間ねぇじゃんかよぉ!」
波傘「舞条の勝利~でも彩夏ちゃんは菅原のものだな」
舞条「っはぁ? どういうことだよ! なんでお前が決めんだよ」
波傘「まぁまぁ」
菅原「まぁまぁまぁどんまい」
舞条「どんまいじゃねぇよ! あ、彩夏から電話だわ」
菅原「は? なんでだよ!」
舞条「あっちで電話してくるわ」

●舞条電話しに行く。

波傘「彩夏ちゃんあいつと付き合ってるよ」
菅原「……え? 何? なんて?」
波傘「彩夏ちゃん、あいつと、付き合ってるよ」
菅原「はぁぁぁ? おまえそれ知っててさっきまであんなことしてたの?」
波傘「うん」
菅原「うんて! ちょっとは否定しろよ!」
波傘「面白かった」
菅原「はぁぁぁ? 最低だな!」
波傘「どういう気持ち?」
菅原「死ぬわ」

●菅原、丸テーブルに倒れ込む。舞条戻ってくる。

舞条「うわ、どういう状況」
波傘「死にたいって」
舞条「この時間に何が!?」
波傘「おまえが彩夏と付き合ってるって言った」
舞条「言っちゃった!?」
波傘「言ってやった」
舞条「悲惨な末路を……」
波傘「面白かったよ」
舞条「ひでぇな!」
波傘「あ、彩夏、ホントは俺の彼女」
舞条「意味わかんない」
波傘「ドッキリでしたぁ」
舞条「いやいやいやいやいや」
波傘「あ、彩夏から電話だ」
舞条「マジで!?」
波傘「……」

●波傘丸テーブルに倒れ込む。

舞条「どうしたぁぁ!」
波傘「振られた」
舞条「えええええ!?」
波傘「死にたい」
舞条「おまえも!? てか俺はどうなるの?」

●舞条電話に出る。

舞条「あ、彩夏?」

●舞条丸テーブルに倒れ込む。三人丸テーブルに倒れてる。

舞条「死にたい」
舞条・菅原・波傘「女って、最低だな」


作品名:言いたい人 作家名:月とコンビニ