扉 田舎暮らし
2020.10.15
思い出の場所
金木犀思い出の場所忘れることの幸せ
スカーフがわずかな風になびいて
金木犀の香りを運んできた
まだ草枯れが始まらない青い草を踏んで
先ほどから並んで歩いた
何も変わらない
何もない
変化が嫌われる
ただかわり映えしない日々
思いっきり叫びたい
もう「イヤ」
忘れることの辛さと悲しさ
そして難しさ
みんな遠い昔の思い出
心の私に語る「私この田舎を出たい」
つないでいた手を離したとき
あの人は私の心を知った
思い出なんか忘れること
この道を歩くと
遠い昔のことがよみがえる
別れた日と同じ金木犀の香りが漂う
過ぎた日々の記憶を消す
思い出は語らない
香りだけが風に舞う
改ページ>
2020.4.19
風おくり
そんな古い行事が残ってます
夏風に吹かれて
小川を麦で編んだ船に乗り
小さな神様がユラリ、ユラリと
人々の健康と豊作を祈りながら
各水田を周ります
青空がお化粧をして
五穀豊穣を祈ります