更新日時:2018-06-04 14:36:21
投稿日時:2018-06-04 14:36:21
師恩
作者: 芹川維忠
カテゴリー :脚本・シナリオ
総ページ数:15ページ [完結]
公開設定:公開
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著者の作品紹介
近代中国文学の巨匠魯迅(本名:周樹人)は、青年時代、大清帝国官費留学生として大志を胸に日本に渡った。
周樹人は、当初人々を病気や怪我から救う医学を専攻するため、単身仙台医学専門学校に入学し、藤野源九郎先生に師事した。優れた医術と人徳に触れる学びの中で、師弟は心の絆を深めていった。
冬休みに東京へ戻った周樹人は、孫文、秋瑾など民主革命の指導者に出会い、「清国留学生取締規則」を巡る深刻な事件に立ち会うことになった。険悪な情勢を目の当たりにして、周樹人の胸に義憤が沸き上がった。
学校に戻った周樹人は、授業の休み時間に放映された時事ニュースの幻燈で、期せずして中国人にとって屈辱的な情景を目撃したのだ。憤激やるかたない周樹人は、医学を棄て、文学の道を選び、筆の力で人類の魂を救おうと決意した。直ちに恩師藤野先生の書斎に駆けつけ、辛さをこらえて別れを告げたが、先生は悲し気に引き留めようとし、周樹人の目に涙が光り心は激しく揺れた。そして先生への恩義は、いつまでも心に残るのだった。
周樹人は、当初人々を病気や怪我から救う医学を専攻するため、単身仙台医学専門学校に入学し、藤野源九郎先生に師事した。優れた医術と人徳に触れる学びの中で、師弟は心の絆を深めていった。
冬休みに東京へ戻った周樹人は、孫文、秋瑾など民主革命の指導者に出会い、「清国留学生取締規則」を巡る深刻な事件に立ち会うことになった。険悪な情勢を目の当たりにして、周樹人の胸に義憤が沸き上がった。
学校に戻った周樹人は、授業の休み時間に放映された時事ニュースの幻燈で、期せずして中国人にとって屈辱的な情景を目撃したのだ。憤激やるかたない周樹人は、医学を棄て、文学の道を選び、筆の力で人類の魂を救おうと決意した。直ちに恩師藤野先生の書斎に駆けつけ、辛さをこらえて別れを告げたが、先生は悲し気に引き留めようとし、周樹人の目に涙が光り心は激しく揺れた。そして先生への恩義は、いつまでも心に残るのだった。