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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「熟女アンドロイドの恋」 第十九話

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「魔王のママに聞いたと言っているわ」

「どうしてメールをくれたのだろう?なんて書いてあるんだ」

「大使館に入ってくる情報を教えると言ってくれているわ」

「エイブラハムと通じていたのではなかったのかな?心変わりでもしたというのか」

「エイブラハムさんが日本に来ているということと、何らかの圧力を外務省にかけたらしいと書いてあるわ」

「エイブラハムが日本に来ているということは、既に動き出しているということだな。何としても日本で我々の行動を阻止する考えだということだよ。厄介なことになっているとは思うけど、おれは諦めないぞ」

「そうよね。レイチェルさんが味方についたということは心強いわ。上に裏切られたと思っているから力になってくれると思う。私たちの気持ちを伝えて日本で裁判のために動いてくれるといいのだけれど、そこまでは頼めないかしら」

「まだ完全に信用は出来ないから、すべてを話すことはやめよう。アンドロイド機能を製品化することが今は先決だ。ストリーツカに疑念を抱かせないようにして、出来るだけ資金を蓄えてから行動を起こしても遅くない。一つのミスはすべての歯車を狂わせる。今はおとなしくしているように見せかけることが肝要だよ」

「ええ、そうね。レイチェルさんにはお礼だけにとどめておくわ。今はあなたの技術を完成させることが夢をかなえることでもあるから大切よね」

梓は丁寧にレイチェルにメールをくれたお礼を返した。
内藤は毎日ストリーツカの研究所へ泊まり込みの作業を続け、念願だったアンドロイド技術を完成させた。

これまでAI機能を持たせたロボットはいろんな方面で成果をあげてきた。チェスや将棋や囲碁などでは無敵を誇っている。手術用や産業分野でも細かな仕事を正確に状況判断も加味して行えるように進歩している。
しかし、こと軍事用に関しては敵を攻撃する能力と命令形の多様さにプログラミングがついて行けずにミサイルなどの巡航能力や偵察用探査機などが衛星からの情報と赤外線やレーダー波による自己検知システムを作動させて目的を果たす程度が限界であった。

情報が混乱したり、妨害電波があればその能力は著しく低下する。同じようなシステムが与えられれば、それを防御する機能や方法も察知できるので絶対的な優位性は無くなる。核兵器の小型化がもたらした戦術的核ミサイル攻撃の後、更なる地上での戦況を判断できる人的攻撃システムが待たれていた。