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神殿長ジルヴェスター(7)

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カルラ視点



 ああ、胃が痛い。私とディードとギルベルタの旦那達とルッツの間で話し合いが持たれたけど、全員が疲れた顔をしていた。
「申し訳ありません。まさかマインがジルヴェスター様を動かすとは夢にも思ってませんでした。」
「只の平民の為に動くお貴族様を予測出来て溜まるか…。」
 ルッツの話の筈が、最初はコレだ。
「しかし何だ、マインはお貴族の愛人か? そんな趣味があるのか?」
 そういや、本人に聞こうとしてたんだよ、ウチの人は。女の勘で察知した私が止めたんだよ。
「いえ、以前のお話し振りから察するに全く無いと思います。魔力があり、書類仕事が早いマインを戦力的に気に入って、甘くなっている可能性はあると思いますが。」
 何でも仕事ありきってね。虚弱なマインがそんなデキる女予備軍とはね、色々予測が付かない子だよ。
「…第一、ルッツを裏切ったら消すと分かり易く伝えて来られましたから、ルッツの事も気に入っているのでしょう。森へのお忍びでルッツを信用出来ると見たのかと。」
 ああ…、自力で商人見習いを掴んできたのと同じだよ、ルッツも予測出来ない。…マインの影響を受けたせいだと思いたいね。
 そんなこんなで本題に入って、ディードとルッツが言葉を重ねて…、旦那からもルッツの評価を聞いて…、今まで分からなくてやきもきしていた分が全部ほどけていった。
 ルッツがダプラになり、店の後継者として育てられる。きっと忙しくなるだろうね。…寂しく感じる日もあるかも知れない。
 …頑張るんだよ、ルッツ。アンタは出世頭なんだから。だけど2度とお貴族様をウチ等に捲き込まないでくれよ! お願いだから!!
 そう自分に言い聞かせた私は知らない。この先、とんでもない事件に村ぐるみで捲き込まれる事を。
作品名:神殿長ジルヴェスター(7) 作家名:rakq72747